光電融合(CPO)の関連銘柄は、光の流れのどこを担うかで分かれます。光ファイバのフジクラ、光源の古河電工、光の接続の住友電工、受光の浜松ホトニクス、スイッチやチップの Broadcom(ブロードコム)・NVIDIA(エヌビディア)などです。
光の部品は種類が多く、どの会社が何を作っているのかが見えにくい分野です。この記事では、光が生まれてから届くまでの順に並べました。特定の銘柄の売買を勧めるものではありません。
先に読みたい節 光源と光エンジン/光ファイバとコネクタ/日本企業はどこで強いか
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光の流れ(左から右へ)
光源(レーザー)→光エンジン(電気⇔光)→光ファイバ・コネクタ→受光→スイッチ・GPU
4つのボトルネック
計算
電力
冷却
通信(光) ←ココ
一言でいうと:光の流れのどこを担うかで、光電融合の関連銘柄を1枚に
光電融合の関連銘柄は?
先に結論
光電融合(CPO)の関連銘柄は、光の流れのどこを担うかで整理するとわかりやすくなります。光を生む光源(レーザー)、電気と光を変換する光エンジン、光を運ぶ光ファイバとコネクタ、光を受け取る受光の部品、そしてそれらを組み込むスイッチとチップの会社です。
NVIDIA は2025年3月、CPO のスイッチを発表し、協力する会社として TSMC・Coherent・Corning・Fabrinet・Lumentum・住友電気工業などを挙げました。Broadcom も2025年10月に、CPO の Ethernet スイッチの出荷を始めています。日本からは、光ファイバのフジクラ、光源の古河電工、光の接続の住友電工、受光の浜松ホトニクスなどが、それぞれの部品で関わっています。
用語メモ:光電融合(CPO)
Co-Packaged Optics。電気の信号を光に変える部品(光エンジン)を、スイッチや GPU のチップのすぐそばに一緒に載せる技術。配線の電力を減らせます。
用語メモ:光エンジン
電気の信号と光の信号を変換する部品のまとまり。光の変調器や受光器などを含みます。
① 光を生む・変換する:光源と光エンジン
| 会社 |
銘柄コード |
担う所 |
| 古河電工 | 5801 | CPO の光源(レーザー) |
| 住友電気工業 | 5802 | 光の接続、化合物半導体の光デバイス(NVIDIA の CPO のエコシステムに参加) |
| QDレーザ | 6613 | 量子ドットレーザー |
| Coherent | COHR(米国) | レーザー・光トランシーバー(NVIDIA の CPO のエコシステムに参加) |
| Lumentum | LITE(米国) | レーザー・光部品(NVIDIA の CPO のエコシステムに参加) |
CPO では、光エンジンをチップのすぐそばに置くため、熱に弱いレーザーをどこに置くか(外に置いて光ファイバで引き込むか、近くに置くか)が課題になっています。光源の会社の技術が、CPO の実用化を左右します。
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② 光を運ぶ:光ファイバとコネクタ
| 会社 |
銘柄コード |
担う所 |
| フジクラ | 5803 | 光ファイバ、光ケーブル、コネクタ |
| 住友電気工業 | 5802 | 光ファイバ、光の接続 |
| 古河電工 | 5801 | 光ファイバ、光ケーブル |
| Corning | GLW(米国) | 光ファイバ(NVIDIA の CPO のエコシステムに参加) |
| SENKO | (非上場) | 光コネクタ(NVIDIA の CPO のエコシステムに参加) |
AIのデータセンターでは、GPU どうしやスイッチの間をつなぐ光ファイバの本数が大きく増えています。CPO になると、チップのすぐそばから光ファイバを引き出すため、細く・高密度に・確実につなぐコネクタの技術が重要になります。
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③ 光を受け取る・組み立てる:受光とモジュール
| 会社 |
銘柄コード |
担う所 |
| 浜松ホトニクス | 6965 | 光を受け取る受光の部品 |
| Fabrinet | FN(米国) | 光部品・モジュールの受託生産(NVIDIA の CPO のエコシステムに参加) |
| TSMC | 2330.TW(台湾) | 光エンジンとチップを一緒にまとめる先端パッケージ(COUPE) |
光エンジンとスイッチのチップを1つにまとめる作業は、先端パッケージの技術そのものです。Broadcom の CPO のスイッチは、TSMC の COUPE という光エンジンのパッケージ技術を使っています。
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④ 光を使う:スイッチとチップ
| 会社 |
銘柄コード |
担う所 |
動き |
| NVIDIA | NVDA(米国) | GPU と、CPO のスイッチ | Spectrum-X Photonics(2026年)・Quantum-X Photonics(2025年後半)を発表 |
| Broadcom | AVGO(米国) | Ethernet のスイッチのチップ | CPO のスイッチ Tomahawk 6 – Davisson の出荷を開始(2025年10月) |
NVIDIA は、CPO のスイッチで電力効率が3.5倍になるとしています。Broadcom の Tomahawk 6 – Davisson は、102.4Tbps の容量を光でつなぐ、第3世代の CPO のスイッチです。スイッチの会社が CPO を採用すると、その下の光の部品の会社に注文が流れていきます。
3.5倍
NVIDIA の CPO のスイッチ(Spectrum-X・Quantum-X Photonics)の電力効率の改善
出典:NVIDIA(2025年3月18日の発表)
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1. 光ファイバとケーブル
フジクラ・住友電工・古河電工の3社は、光ファイバとケーブルの大手です。データセンターの光配線の増加は、まずここに効きます。
2. 光の部品(光源・受光)
古河電工の光源、浜松ホトニクスの受光、QDレーザの量子ドットレーザーなど、光の部品にも強い会社があります。
3. 通信の構想
NTT は、光電融合を使った次の通信の構想 IOWN を進めています。電力効率100倍などは NTT が掲げる構想の目標で、実績ではありません。
一方、スイッチのチップや GPU は米国の会社、光エンジンのパッケージは台湾の TSMC が中心です。日本の会社は、光の部品と光ファイバという「上流」で存在感を持っている、という形です。
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光電融合の銘柄を見るときの注意
1. 実際の売上か、テーマの期待か
CPO はまだ広がり始めた段階です。業績に表れた光ファイバやトランシーバーの実需と、CPO への期待を分けて見ましょう。
2. プラガブルも残る
CPO がすべてを置き換えるわけではなく、交換しやすい差し込み式の光トランシーバー(プラガブル)も使われ続けます。
3. 小型株は値動きが大きい
光の関連の小型株は、ニュースで大きく動きやすい傾向があります。
4. 海外の銘柄は通貨と市場が違う
米国や台湾の会社は、為替の影響を受けます。
注意:この記事は、光電融合の関連する会社の位置を理解するための整理で、特定の銘柄の売買を勧めるものではありません。株価や業績は、最新の決算資料と一次情報で確かめてください。
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この整理を知ると、何が見えてくるか
あなたにとっての意味
仕事で関わる方へ:ネットワーク・サーバー・光部品のどの仕事でも、光の流れのどこを自分の会社や取引先が担っているかを地図の上に置くと、CPO のニュースの意味がわかりやすくなります。
投資家の方へ:光電融合の関連銘柄は、光の流れのどこを担うかで、AIの追い風の受け方と時期が変わります。光ファイバのように今すでに需要が出ている所と、CPO のようにこれから広がる所を分けて見ると、期待と実需を混ぜずに済みます。
学生・就活中の方へ:光電融合は、光学・電気・材料・半導体の知識が交わる分野で、日本の会社が強い部品も多くあります。就職先を選ぶときの地図として使えます。
よくある誤解
誤解1:CPO が広がれば、光の会社はすべて伸びる
光の流れのどこを担うか、どの方式(CPO・LPO・プラガブル)に強いかで、影響は大きく違います。
誤解2:銅の配線はすぐになくなる
短い距離では銅の配線も使われ続けます。用途ごとに銅と光を使い分けます。
誤解3:CPO はもう広く使われている
スイッチの出荷が始まった段階で、本格的な広がりはこれからです。
まとめ
- 光電融合の銘柄は、光源・光エンジン・光ファイバ・受光・スイッチの「光の流れ」で整理する
- NVIDIA と Broadcom が CPO のスイッチを発表・出荷し、光の部品の会社に注文が流れる
- 日本は光ファイバ(フジクラ・住友電工・古河電工)と光の部品(古河電工・浜松ホトニクス)で強い
- スイッチとチップは米国、光エンジンのパッケージは台湾の TSMC が中心
- 実需とテーマの期待を分け、プラガブルも残ることを前提に見る
よくある質問
Q. 光電融合の関連銘柄にはどんな会社がありますか?
A. 光ファイバや光の部品のフジクラ・古河電工・住友電工・浜松ホトニクスと、スイッチの NVIDIA・Broadcom などがあります。
Q. 日本企業はどこで強いのですか?
A. 光ファイバとケーブル、光源や受光などの光の部品で強みがあります。スイッチとチップは米国の会社が中心です。
Q. CPOのスイッチはもう使われていますか?
A. Broadcom が2025年10月に出荷を始め、NVIDIA も CPO のスイッチを発表しています。本格的な広がりはこれからです。
Q. 光電融合の銘柄を見るときの注意点は?
A. 実需とテーマの期待を分けること、プラガブルも残ること、小型株の値動きが大きいことに注意します。
免責事項:本記事は光電融合(CPO)の業界の構造を理解するための情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。業績などの数値は2026年10月時点の公開情報に基づき、将来の成果を保証しません。投資判断は、ご自身の責任と最新の一次情報(IR・有価証券報告書など)に基づいて行ってください。
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メーカーで回路設計と生産技術(品質改善)に携わってきた経験をもとに、AIインフラを支える半導体・電力・冷却の仕組みを、図解でやさしく解説しています。
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