TSMCとは?何の会社か・決算はいつか・AIインフラのどこにいるか|基本データと関連記事・最新の速報

TSMCの会社ページのアイキャッチ。何の会社か・決算はいつか。2025年の売上高は1,224億ドル(前年比35.9%増) 企業・関連銘柄
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先に結論

TSMCとは、顧客が設計した半導体を受託して作る「ファウンドリ」の世界最大手です(台湾積体電路製造、Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)。自社ブランドのチップは作らず、NVIDIAやAppleなどの設計を最先端の工程で製品にします。

決算は12月締めで、四半期の決算を1月・4月・7月・10月の中旬に、月次の売上を毎月10日ごろに発表します。次の決算は2026年7〜9月期で、10月15日(日本時間15時)の発表です。

このページは、TSMCの基本データ・決算の読み方・工場の一覧と、このブログのTSMCに関する記事・最新の速報を1か所にまとめた「会社ページ」です。数字は会社の一次情報(SEC への提出書類・年次報告書・IR ページ)にもとづき、決算のたびに更新します。

この企業の立ち位置:AIインフラ > ロジック・ファウンドリ > TSMC
サプライチェーン(上流から下流へ)
素材・製造装置→ウェーハの製造(ファウンドリ) ←ココ→先端パッケージ(CoWoS・SoIC) ←ココ→GPU・サーバー→データセンター・クラウド
関わる技術
2nm・3nm EUV露光 CoWoS SoIC COUPE(光電融合)
一言でいうと:AI向けの最先端チップを「作る」工程と「GPUとHBMを1つにまとめる」工程の両方を担う会社
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速報(2026年10月15日):【10月15日速報】TSMCの決算、7〜9月期は売上467.2億ドルで会社予想を上回る|10〜12月期は523億〜543億ドルの予想

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2026年10月15日 公開の速報解説。この記事の内容と関係する、その日の出来事を一次情報で整理しています

TSMCの基本データ

まず、会社の輪郭を1枚の表にします。業績は2025年(1〜12月)の実績で、通貨は台湾ドル(会社が米ドルに換算した値も併記)です。

項目 内容
社名Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited(台湾積体電路製造、TSMC)
本社台湾・新竹
設立1987年(創業者 モリス・チャン氏)
上場台湾証券取引所(2330)、ニューヨーク証券取引所(ADR、TSM)
決算期12月(暦年)。四半期の決算を1・4・7・10月の中旬に発表、月次の売上を毎月10日ごろに発表
事業半導体の受託製造(ピュアプレイ・ファウンドリ)。2025年は534社の顧客に12,682種類の製品を、305の技術で製造
2025年の売上高3兆8,090億台湾ドル(1,224.2億ドル)。前年比 +31.6%(米ドルで +35.9%)
2025年の純利益1兆7,179億台湾ドル(前年比 +46.4%)。売上総利益率 59.9%、営業利益率 50.8%、純利益率 45.1%
2025年の設備投資409.0億ドル。2026年の予算は520億〜560億ドル
2025年のウェーハ出荷1,500万枚(12インチ換算)。年間の生産能力は1,700万枚超

売上の内訳(2025年)は、用途別では HPC(AI・サーバーを含む高性能計算)が58%、スマートフォンが29%、IoT 5%、車載 5%、デジタル家電 1%、その他 2%。地域別(顧客の本拠地)では北米が75%です。技術別では、7nm以下の先端技術がウェーハ売上の74%、そのうち3nmが24%を占めます。

このブロックの参照データ
・TSMC「Company Profile」 設立・上場・2025年の顧客数と技術数・工場の一覧。2026年10月14日に取得
・TSMC「Annual Report 2025」株主への手紙(2026年4月) 2025年の業績・2nmの量産・海外工場の状況
・TSMC「Second Quarter 2026 results」(2026年7月16日、SEC 6-K) 7〜9月期の会社予想、技術別の売上

AIインフラのどこにいるか:チップを「作る」と「まとめる」の2つ

AIデータセンターの中心にあるGPUは、設計はNVIDIAなどが行い、製造はTSMCが担います。TSMCの役割は大きく2つです。1つは、EUV露光を使う3nm・2nmといった最先端の工程でGPUのチップ(ダイ)を作る「前工程」。もう1つは、作ったGPUとHBM(広帯域メモリ)を1つのパッケージにまとめる「CoWoS」という先端パッケージの工程です。

この2つを同じ会社が担っているため、AI向けGPUの供給量は、TSMCの先端工程とCoWoSの生産能力に左右されます。半導体の工程の全体像、CoWoSの仕組み、先端パッケージの考え方は、次の3本で押さえられます。

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ポイント:TSMCが「なぜAIインフラの蛇口を握っているのか」という構造の分析は、別の記事で詳しく書いています。このページは基本データと記事の入口です。
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決算の読み方:年4回の決算と、毎月の売上

TSMCは四半期ごとの決算で、売上高を台湾ドルと米ドルの両方で示し、次の四半期の見通し(ガイダンス)を米ドルで出します。直近の3四半期と、7〜9月期の会社予想は次のとおりです。

期間 売上高 売上総利益率 営業利益率 純利益
2025年10〜12月期(実績)1兆460.9億台湾ドル(337.3億ドル)62.3%54.0%5,057.4億台湾ドル
2026年1〜3月期(実績)1兆1,341.0億台湾ドル(359.0億ドル)66.2%58.1%5,724.8億台湾ドル
2026年4〜6月期(実績)1兆2,703.8億台湾ドル(402.0億ドル)67.7%60.3%7,065.6億台湾ドル
2026年7〜9月期(会社予想)446億〜458億ドル(為替の前提 1ドル=32台湾ドル)65〜67%56〜58%—

決算で見るところは4つです。①米ドルの売上高が会社予想の範囲に入ったか、②売上総利益率(新しい工程の立ち上げで一時的に下がる)、③技術別の売上の割合(2026年4〜6月期は2nmが3%、3nmが30%、5nmが33%、7nm以下で77%)、④次の四半期の見通しと設備投資の計画です。

発表 時期 内容
月次売上毎月10日ごろ前の月の連結売上高(台湾ドル)。内訳はなし
四半期の決算1月・4月・7月・10月の中旬(2026年は 1/15・4/16・7/16・10/15)売上・利益率・技術別と用途別の内訳・次の四半期の見通し
年次報告書4月ごろ通年の総括、工場の計画、2nm以降の技術の予定
注意:会社予想は米ドル、月次売上は台湾ドルです。月次の3か月分を足して会社予想と比べるときは、会社が前提にした為替で直す必要があります。実際の為替が前提と違えば、米ドルの売上は変わります。

月次の売上を3か月分足して会社予想と比べる手順は、下の「最新の速報」にある9月の月次売上の記事で書いています。

TSMCを含む各社の決算日と、速報を出す予定は、決算カレンダーにまとめています。

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工場と海外の拠点:台湾が中心、熊本・アリゾナ・ドレスデンへ

生産の中心は台湾で、12インチの大型工場(GIGAFAB)が6か所あります。海外では、日本の熊本(JASM)、米国のアリゾナ、ドイツのドレスデンに工場を建てています。

拠点 工場 技術・状況(2026年10月時点)
台湾12インチ GIGAFAB 6、8インチ 4、6インチ 1最先端の2nm・3nmは台湾。新竹と高雄で2nmの工場を複数の段階で準備
日本・熊本(JASM)第1工場(稼働中)、第2工場(建設中)第1工場は2024年末に量産開始。第2工場は3nmを使う計画。2工場あわせた投資は200億ドル超。出資はTSMC約86.5%・ソニーセミコンダクタソリューションズ約6.0%・デンソー約5.5%・トヨタ約2.0%
米国・アリゾナ第1工場(稼働中)、第2・第3工場(建設中)第1工場はN4(4nm級)で2024年10〜12月期に量産開始。第2工場はN3で2027年下期の量産が目標。第3工場はN2・A16で2025年4月に着工
ドイツ・ドレスデン(ESMC)特化技術の工場(建設中)2024年に建設開始。28/22nm・16/12nmで車載・産業向け
そのほか中国・南京(12インチ)、米ワシントン州(8インチ)成熟した工程
このブロックの参照データ
・TSMC「Company Profile」 設立・上場・2025年の顧客数と技術数・工場の一覧。2026年10月14日に取得
・TSMC「Annual Report 2025」株主への手紙(2026年4月) 2025年の業績・2nmの量産・海外工場の状況
・TSMC「JASM Set to Expand in Kumamoto Japan」(2024年2月6日) 出資比率・投資額・第2工場の計画
・TSMC「TSMC Arizona」 各工場の技術と時期。2026年10月14日に取得

TSMCの最新の速報解説

TSMCに関する速報解説の新しいもの1本です。決算・月次売上・株価の動きを、その日のうちに一次情報で整理しています。

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追い風と逆風(2026年10月時点)

追い風:AI向けの最先端の需要

2025年は売上が米ドルで35.9%増え、HPCが売上の58%になりました。2nmは2025年10〜12月期に量産が始まり、会社は2026年に速い立ち上がりを見込んでいます。

追い風:先端パッケージを自社で持つ

CoWoS・SoIC・COUPEなど、チップをまとめる技術を工場とあわせて持っています。AI向けGPUの供給はこの工程の能力に左右されます。

逆風:大きな設備投資

2026年の設備投資の予算は520億〜560億ドルと2025年(409億ドル)より大きく、需要が想定を下回れば減価償却の負担が利益率を押し下げます。

逆風:台湾への集中と海外工場のコスト

最先端の工程は台湾に集中しています。海外の工場は分散に役立つ一方、立ち上げの段階では利益率を下げる要因になります。

逆風:規制と顧客の集中

米国の輸出規制は中国向けの売上に影響します。売上の75%は北米の顧客で、特定の顧客の投資の増減が業績に大きく効きます。

追い風も逆風も、会社が開示した数字と計画にもとづく整理で、株価の見通しを示すものではありません。

このブロックの参照データ
・TSMC「Annual Report 2025」株主への手紙(2026年4月) 2025年の業績・2nmの量産・海外工場の状況

このページの更新の履歴

決算や大きな発表のたびに、基本データと決算の表を更新し、最新の速報を入れ替えます。

日付 更新した内容
2026年10月14日作成。2026年4〜6月期の決算と7〜9月期の会社予想まで。次は10月15日の7〜9月期の決算の後に更新

よくある質問

Q. TSMCの決算はいつ発表されますか?

A. 12月決算で、四半期の決算を1月・4月・7月・10月の中旬に発表します。月次の売上は毎月10日ごろに発表します。

Q. TSMCは何の会社ですか?

A. 顧客が設計した半導体を受託して製造する「ファウンドリ」の世界最大手です。自社ブランドのチップは作りません。

Q. TSMCの株は日本から買えますか?

A. 台湾証券取引所の株式と、米国に上場するADRがあります。取り扱いは証券会社ごとに違うので、各社の案内で確かめてください。

免責事項:本記事はTSMCの事業と、AIインフラの中での位置の構造を理解するための情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。業績などの数値は2026年10月14日時点の公開情報に基づき、将来の成果を保証しません。投資判断は、ご自身の責任と最新の一次情報(IR・有価証券報告書など)に基づいて行ってください。
S
シラス
電験三種・QC検定1級 / メーカーでパワエレ設計・品質保証 実務10年

メーカーで回路設計と生産技術(品質改善)に携わってきた経験をもとに、AIインフラを支える半導体・電力・冷却の仕組みを、図解でやさしく解説しています。

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気になるところから読んでも大丈夫です。どの記事も、はじめての方にもわかるように図解で書いています。

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