ASMLとは?何の会社か・決算はいつか・AIインフラのどこにいるか|基本データと関連記事・最新の速報

ASMLの会社ページのアイキャッチ。何の会社か・決算はいつか。2025年の売上高は326.7億ユーロ(売上総利益率52.8%) 企業・関連銘柄
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先に結論

ASMLとは、半導体の回路の模様をウェーハに焼きつける「露光装置」を作るオランダの会社です。最先端のチップに欠かせないEUV(極端紫外線)露光装置を量産できるのは、世界でASMLだけです。

決算は12月締めで、四半期の決算を1月・4月・7月・10月の中旬に発表します。2026年7〜9月期の決算は10月14日(前回は日本時間14時の発表)で、結果はこのページの表と速報解説に足します。

このページは、ASMLの基本データ・決算の読み方・生産能力の計画と、このブログのASMLに関する記事・最新の速報を1か所にまとめた「会社ページ」です。数字は会社の一次情報(SEC への提出書類・公式ページ)にもとづき、決算のたびに更新します。

この企業の立ち位置:AIインフラ > 製造装置(露光) > ASML
サプライチェーン(上流から下流へ)
部品・光源・レンズ→露光装置(ASML) ←ココ→ウェーハの製造(TSMC・Samsung・SK hynixなど)→GPU・HBM→データセンター
関わる技術
EUV露光 High-NA EUV ArF液浸 DUV 計測・検査
一言でいうと:最先端のロジックとメモリを作る工場に「唯一のEUV露光装置」を供給する会社

ASMLの基本データ

まず、会社の輪郭を1枚の表にします。業績は2025年(1〜12月)の実績で、通貨はユーロです。

項目 内容
社名ASML Holding N.V.
本社オランダ・フェルトホーフェン
設立1984年
上場ユーロネクスト・アムステルダム、NASDAQ(ティッカー ASML。米国ではADRではなく株式そのものが上場)
決算期12月(暦年)。四半期の決算を1・4・7・10月の中旬に発表(2026年は 1/28・4/15・7/15・10/14)
事業半導体の露光装置(EUV・DUV)、計測・検査装置、ソフトウェア、据え付け済みの装置の保守・改造(Installed Base Management)
従業員44,500人超(FTE、2026年7月時点)
2025年の売上高326.7億ユーロ。うち保守・改造などが81.9億ユーロ
2025年の純利益96.1億ユーロ。売上総利益率 52.8%
2025年に売った装置新品 300台、中古 27台
2025年末の受注残388億ユーロ(2025年の受注は280億ユーロ)
2026年7〜9月期(最新)売上116.6億ユーロ、売上総利益率57.5%、純利益49.6億ユーロ、新品の装置113台。2027〜28年は今の計画の供給では需要を満たしきれない見込み(会社)
注意:2026年の決算発表文には、2025年まで載っていた四半期の受注額(net bookings)の行がありません。受注の強さは、会社の説明の言葉と翌年の見通しで読むことになります。
このブロックの参照データ
・ASML「About ASML」 設立年・本社・従業員数・製品。2026年10月14日に取得
・ASML「Q2 2026 financial results」(2026年7月15日、SEC 6-K) 7〜9月期と2026年の会社予想、生産能力の計画、上場市場

AIインフラのどこにいるか:チップを作る工場の「上流」

NVIDIAのGPUのような最先端のチップは、TSMCなどの工場で3nm・2nmの工程を使って作られ、その工程ではEUV露光が欠かせません。AI向けのHBMを含む先端のDRAMでも、EUVの使用が増えています。ASMLは、その工場に装置を納める「上流」の会社です。

ASMLの売上と生産能力の計画は、数年先のAI向けのチップの生産能力の「上限」を左右します。露光の仕組み、EUV、その次のHigh-NA EUVは、次の3本で押さえられます。

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ポイント:なぜASMLだけがEUV装置を作れるのか、ニコン・キヤノンとの差は何かという構造の分析は、別の記事で詳しく書いています。
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決算の読み方:年4回の決算と、7〜9月期の結果

ASMLは四半期ごとの決算で、売上高・売上総利益率・純利益と、次の四半期と通期の見通しを示します。直近の3四半期と、7〜9月期の会社予想・結果は次のとおりです。

期間 売上高 売上総利益率 純利益
2025年10〜12月期(実績)97.2億ユーロ52.2%28.4億ユーロ
2026年1〜3月期(実績)87.7億ユーロ53.0%27.6億ユーロ
2026年4〜6月期(実績)93.3億ユーロ54.0%29.2億ユーロ
2026年7〜9月期(会社予想)110億〜120億ユーロ55〜57%—
2026年7〜9月期(結果)116.6億ユーロ57.5%49.6億ユーロ

2026年通年の会社予想は、1月の340億〜390億ユーロから4月に360億〜400億ユーロ、7月に430億〜450億ユーロ(売上総利益率54〜56%)へと2回引き上げられました。10月14日の発表では、10〜12月期の予想を142億〜152億ユーロ(売上総利益率 約57%)、2026年通年を440億〜450億ユーロ(売上総利益率 約56%)としています。

決算で見るところは4つです。①売上が会社予想の範囲に入ったか、②売上総利益率(EUVの比率と据え付けの進み方で動く)、③次の四半期と通期の見通し、④EUVとDUVの生産能力の計画(下の表)です。

装置 2026年の生産能力 2027年の計画 2028年
EUV(low NA)約65台30%増やすさらに30%増を検討
DUV(ArF液浸)約130台30%増やすさらに30%増を検討
発表 時期 内容
四半期の決算1月・4月・7月・10月の中旬(前回は日本時間14時)売上・売上総利益率・純利益・次の四半期と通期の見通し・装置の台数
年次報告書(20-F)2月通年の総括、地域別と用途別の内訳、翌年の決算の日程
Capital Markets Day次回は2027年6月10日数年先の売上の見通しと生産能力の計画
このブロックの参照データ
・ASML「Q2 2026 financial results」(2026年7月15日、SEC 6-K) 7〜9月期と2026年の会社予想、生産能力の計画、上場市場
・ASML「Annual Report 2025」(2026年2月25日、SEC 20-F) 付録「Financial calendar」:2026年10月14日 第3四半期の決算発表
・MFN「ASML Holding」のプレスリリース一覧 決算の配信時刻(前回 2026年7月15日 7:00 中央ヨーロッパ夏時間)

ASMLを含む各社の決算日と、速報を出す予定は、決算カレンダーにまとめています。

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ASMLの最新の速報解説

ASMLに関する速報解説の新しいもの3本です。決算・月次売上・株価の動きを、その日のうちに一次情報で整理しています。

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2026年10月14日 公開の速報解説

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追い風と逆風(2026年10月時点)

追い風:AI向けの先端ロジックとメモリの投資

2026年の売上の会社予想は10月に440億〜450億ユーロへ下限を引き上げ、会社は2027年と2028年は今の計画の供給では顧客の需要を満たしきれないと述べています。

追い風:EUVの生産能力を増やす計画

low-NA EUVの生産能力を2026年の約65台から2027年に30%増やし、2028年にさらに30%増やすことを検討しています。

逆風:受注額の開示がなくなった

2026年の発表文に四半期の受注額の行がなく、需要の強さを数字で確かめにくくなりました。見通しの言葉と受注残で読む必要があります。

逆風:輸出規制と顧客の投資の波

先端の装置は輸出規制の対象で、規制の変化が売上に影響します。装置の売上は顧客の工場の投資の波を受けて上下します。

追い風も逆風も、会社が開示した数字と計画にもとづく整理で、株価の見通しを示すものではありません。

このページの更新の履歴

決算や大きな発表のたびに、基本データと決算の表を更新し、最新の速報を入れ替えます。

日付 更新した内容
2026年10月14日作成。同日発表の2026年7〜9月期の決算(売上116.6億ユーロ・売上総利益率57.5%・純利益49.6億ユーロ、新品の装置113台)と、10〜12月期・2026年通年の会社予想を反映

よくある質問

Q. ASMLの決算はいつ発表されますか?

A. 12月決算で、四半期の決算を1月・4月・7月・10月の中旬に発表します。前回は日本時間14時の発表でした。

Q. ASMLは何の会社ですか?

A. 半導体の回路をウェーハに焼きつける露光装置の会社です。最先端のEUV露光装置を作れるのは世界でASMLだけです。

Q. ASMLの株は日本から買えますか?

A. オランダのユーロネクストと米国のNASDAQに上場しています。取り扱いは証券会社ごとに違うので、各社の案内で確かめてください。

免責事項:本記事はASMLの事業と、AIインフラの中での位置の構造を理解するための情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。業績などの数値は2026年10月14日時点の公開情報に基づき、将来の成果を保証しません。投資判断は、ご自身の責任と最新の一次情報(IR・有価証券報告書など)に基づいて行ってください。
S
シラス
電験三種・QC検定1級 / メーカーでパワエレ設計・品質保証 実務10年

メーカーで回路設計と生産技術(品質改善)に携わってきた経験をもとに、AIインフラを支える半導体・電力・冷却の仕組みを、図解でやさしく解説しています。

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気になるところから読んでも大丈夫です。どの記事も、はじめての方にもわかるように図解で書いています。

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